出身大学も年齢も関係なく
みんなで学び合える
院長:お二人とは1年目の秋に、お昼を一緒に食べて以来だったかな?
塙:はい。あの時、最初は緊張していたんですけど、院長先生がすごく気さくに話してくださったので、くだけていってしまって…。
院長:塙先生は全然緊張していなかった(笑)。
上原:僕もそれほど緊張せずに(笑)。
塙:よかった。私だけじゃなくて。
院長:その後、研修の印象はどう?
上原:内科の各診療科を3カ月ずつしっかり学べるので、慣れて、理解して、行動できる、という流れができました。
院長:慣れた後は、ぐんぐん成長していくからね。
塙:研修医同士や指導医の先生とも自然体でやりとりできて、初めて見学に来たときに感じた良い雰囲気のままです。学閥も年齢も関係なく、学び合えるのがいいなと感じています。
院長:それは、僕ら指導医の大半が坂病院で初期研修を受けていて、横のつながりがあるからね。その中に同じ世代の研修医の仲間もいて、分け隔てなくみんな自由に話ができるしね。出身学校にかかわらず、それぞれの個性に合わせた対応がかなりできているのを、感じ取ってもらえているんじゃないかな。
指導医も同じ研修をしてきたから
すぐに状況を察知して共感
上原:すごく経験になるのは、主治医制です。ファーストコールが自分に来るので、自分なりに考えて「こうした方がいいですかね?」と指導医に確認しながら学べています。
院長:研修医だからといって軽症の方だけを診るわけでもないから。最初に呼ばれて何をやるべきかと考えるプロセスが、医師としての成長にとても重要だと考えて、30年以上前から主治医制を採っているんだよね。
塙:特に印象に残っているのは、外来で受け持った患者さんの入院からお看取りまで関わらせていただいたことです。その患者さんを通して、積極的に治療をする時期、控える時期、ご家族に最期の話をする時期、いろいろなフェーズを経験することができました。
院長:それは、なかなかできない経験だったね。
塙:もちろん指導医の先生が付いて、研修医のできる範囲を越えているところは、ちゃんとサポートしていただいてですが。指導医の先生ご自身がここで研修されているので、「今これがツライよね」と分かってアドバイスくださっていました。
院長:そこが評価されているのは、うれしいですね。