しばた協同クリニック Transitional year研修
診療所の医療の特徴
- 入院機能は持たないが家庭での日常生活の中で治療を行っていく。
- 病院に比して検査の種類や結果確認までの時間に制約があり、症状経過や理学所見が判断により重視される。 安易に検査に頼らない診断・治療の在り方を実践する。
- 毎日の診療で経過を追うことが可能。家族全体を診ることが可能。地域や家族との距離感が近い。
- 病院よりも専門的に治療を要する病気の事前確率は低いが、生物医学的な課題よりも心理社会的背景のある様々な健康問題が持ち込まれ、より総合的な対応を求められることで多職種連携によるアプローチを経験できる。
- 外来診療・訪問診療・医療生協班会などで地域住民への保健指導活動などを実践。
- 病院への紹介必要なケースを見極め、医療連携を実践する。
研修期間
プライマリ・ケアや家庭医療に関心のある医師の場合、診療所の家庭医療を十分経験しその後の後期研修の基礎となる経験を積むため3か月以上が望ましい。
臓器別専門医を目指す医師の場合、病院と規模設定の異なる診療所の医療を経験することでそれぞれの立場を理解し連携の在り方を学ぶため1~3か月の研修を推奨する。
【1-2ヶ月ならここまでできる】
外来診療見学・一部経験、訪問診療見学、訪問看護やデイサービスなどの他職種の業務の見学。診療所の家庭医療を実感する。
【3ヶ月ならここまでできる】
外来診療と訪問診療を経験。医療生協の地域活動にも参加。地域での役割を実感し病院や多職種との連携あり方を理解する。
【6ヶ月ならここまでできる】
外来診療・訪問診療を担当医師として経験。家庭医療研修に準じて生物心理社会モデル・患者中心の医療の方法・家族志向のケアなどを診療に応用することも体験し、診療所の医療の醍醐味を実感してもらう。