消化器内科 Transitional year研修
目的と概要
初期研修での目標は、救急や外来・入院の場で専門医と連携し主体的に診療が行えることとされています。中小規模病院の勤務医や診療所の医師は、その専門にかかわらず一般診療能力で地域医療に貢献する必要があります。内科はこうした一般診療の基本であり、その中でも消化器疾患はcommon diseaseの柱の一つです。初期研修プログラムによっては内科の実務経験の量的不足や偏りがある事が多いため、将来の志望科にかかわらず3年次の一定期間、消化器内科を研修することは有意義であると考えます。
当院の消化器内科では連日の外来と内視鏡検査、救急応需などを行いながら、入院では一般的な消化器疾患と高齢者を中心とした要介護者の急病を担当しています。
研修の場とスケジュール
坂総合病院の消化器内科に所属し、外来・病棟診療、救急対応、内視鏡検査などの修練を積みます。
外来は付属クリニックでの一般内科外来を週1~2単位、入院は断面5~8床、月15例ほどを受け持ちます。希望により内視鏡検査・エコー検査などのスクリーニング検査にも取り組みます。その他、病棟業務や他の検査対応など、幅広い臨床経験を行います。
内科と外科の密な連携のもと(週2回の術前検討会、隔週でのキャンサーボード)、専門的な消化器疾患対応を学びます。なお、癌薬物療法は癌診療支援室長(外科医)の指導で、病理や放射線については常勤指導医に適宜相談しながら、自身の症例を通じて研鑽を積みます。
消化器内科を志望する場合
内科専門医、消化器病専門医、消化器内視鏡専門医の取得が可能です。肝臓専門医は不在で、大学からの応援外来単位で対応しています。
修業年限は内科専門医3年のあと、消化器病専門医3年、消化器内視鏡専門医3年となりますが、専門2年次からの連動研修が認められています。それぞれ、卒後5年、6年、7年満了で、研修年限を修了することもできます。