坂総合病院群基礎研修プログラム (定員11名)

プライマリケアを重視し、
基礎的総合力の獲得を目指した一般プログラム

ごあいさつ

坂総合病院群基礎研修プログラム責任者 藤原 大

一般プログラムは内科研修と地域医療に比重を置き、研修修了後すぐに現場で動ける医師を育てることを目的としています。そのため、1年目から患者さんと積極的に関わる機会を設け、担当医であっても気持ちは主治医として治療方針を考えるなど、責任感を持って取り組めるのが特徴です。外来研修においても、診断とアセスメントを繰り返すことで日常診療の力がついてきます。求めているのは積極性です。多くの症例を経験し、つまずきを悩むことが成長につながります。

研修プログラムの特色

臨床医としての基礎は、第一線の医療現場でこそ磨かれます。当院はこの地で100年の歴史を持ち、地域医療に必要な後継者を自ら要請してきました。当初からローテート形式による初期研修教育の実践と、約400名及ぶ初期研修指導の経験が当院の研修プログラムを形作っています。

プログラムの特色として以下の3点を挙げます。

  1. 循・呼・消各科12週、計36週の内科研修において、内科系のCommon Diseaseを幅広く経験する。
  2. 地域医療研修は小規模病院でのブロック研修12週に加え、在宅訪問診療に通年で携わり、地域医療の果たす役割への理解を深める。
  3. 救急外来・一般外来・訪問診療など疾患横断的な外来診療を通年で行い、2年間を通じてプライマリケアを経験する。

研修医は救急診療から入院での専門的治療、外来診療、在宅診療に至るまで、上級医・指導医・多職種の支援を受けながら主体的に診療に携わり、さまざまな側面から医療を経験することで、多角的な視野を持つ医師の成長につながると考えられます。

長年の研修・教育の実践の背景には患者や家族の理解があり、その患者・家族からの学びが医師の成長を真に促します。また、多職種が初期研修に積極的に関わることで、より良い研修環境を構築すると共に、柔軟な思考を持ちチーム医療の中で活躍できる医師を育成できると考えています。

尚、2年間の初期研修の後に3年目研修(地域プライマリケア研修・アドバンスト研修)を選択することができます。

研修プログラムの目標

第一線こそが医療そのものであり、医学発展の幅広い裾野を形成いる。新卒医師は第一線で働く中で医師としての基礎を作りあげる。患者の持つ社会性・地域性を視野に入れ、6年間で学んだ医学・医療を現場で実践・洗練していくことが求められる。

初期研修の目標として以下3点を挙げる。

  1. 臨床医としての基本的知識・技術・素養を身につける。
  2. 社会性・地域性を視野に入れた問題意識と感性を、臨床を通して豊かにする。
  3. 将来の自己の医師像・専門分野の方向性をつかむ手掛かりとする。

 

研修のスケジュール例
研修のスケジュール例
研修分野及び期間と施設
導入研修 4週間*1 坂総合病院
内科 36週間*2 坂総合病院、泉病院、長町病院、古川民主病院、鶴岡協立病院、至誠堂総合病院
外科 12週間 坂総合病院
救急部門 8週間*3 坂総合病院
小児科 8週間 坂総合病院
産婦人科 4週間 坂総合病院
精神科 4週間 緑ヶ丘病院、藤代健生病院、宮城県立精神医療センター
地域医療 12週間*4 泉病院、長町病院、古川民主病院、鶴岡協立病院、至誠堂総合病院、川久保病院、坂総合病院附属北部診療所、松島海岸診療所、本間病院、さわやかクリニック
一般外来 4週間*5 坂総合クリニック、泉病院 他、地域医療研修施設
選択研修 16週間*6 坂総合病院、各協力型病院、協力施設
  1. 導入研修4週間のうち後半約2週間は第1ローテート科に配属します。
  2. 内科研修は循環器科・呼吸器科。消化器科を12週間ずつローテートすることを基本とします。
  3. 救急部門は、救急部でのブロック研修を8週間に加え、並行研修として内科・外科・小児科研修期間に行う救急車当番及び通年で行う時間外救急外来(当直)を2年間で40単位(半日1単位)以上行い、12週間の研修とします。
  4. 地域医療は泉病院でのブロック研修12週間に加え、並行研修として在宅診療・健診・地域研修(友の会班会)を通年で、半日を1単位として20単位程度行います。
  5. 一般外来研修は、内科第2・3ローテート中に1/wの一般内科外来を固定で担当することで約3週間分(0.7単位×24回)を実施する他、小児科・外科。産婦人科・地域医療の各ローテートにおいて一般外来研修を経験することで4週間以上の研修とする。
  6. 選択科目は各必修科目のほか、麻酔科・整形外科・リハビリテーション科・糖尿病代謝科・形成外科・病理科・漢方科などから選択できる。尚、ゴールデンウイークや年末年始休暇、本人都合による長期休暇等により、必修科目で定めた研修期間が確保できない場合には、選択研修の枠を利用して必要な研修期間を確保する。